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2015年8月6日(木)

南シナ海問題 平和的解決の必要 一致

ASEAN関連会合で各国

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 マレーシアのクアラルンプールで開かれている一連の東南アジア諸国連合(ASEAN)関連会合で、中国が岩礁埋め立てと施設建造を進めている南シナ海情勢をめぐり、中国や米国を含む各国外相が2国間、多国間の協議を続けています。具体的な解決策では依然として意見が対立しているものの、各国とも「平和的な解決」の必要性を確認しました。

行動規範制定へ中国と協議強化

外相会議

 【クアラルンプール=井上歩】東南アジア諸国連合(ASEAN)は4日に当地で開いた外相会議で、法的拘束力をもつ南シナ海行動規範(COC)をできる限り早く制定するために、中国との協議を強化することで一致し、ASEAN高官に作業を指示しました。

 外相会議後の記者会見で議長国マレーシアのアニファ外相が明らかにしました。同外相によると、ASEAN各国外相は、7月の公式協議でCOCの「枠組み、構造、要素」を議論する「交渉の新段階」に進むことに中国と合意したことを「進展」と指摘。対立的にではなく「建設的に問題を取り扱っていくことが不可欠」との認識で一致しました。ASEAN諸国が緊張を高める行動を自制することも確認しました。

 外相会議は各国間の意見の不一致が状況を悪化させないための「予防的措置」を検討することでも合意しました。中国とASEAN諸国間のホットラインの開設などを含むとみられます。アニファ外相は、人工島建設や現場での緊張増大などを受けて会議では「関係国間の信頼の低下に対処する方策も議論」したとのべました。

 フィリピンのデルロサリオ外相は会議での発言を公表。同外相は国際法に基づいた対応と解決を強調するとともに、「COCが現場で起きていることに関して依然として有用で現実的であるなら、優先事項であるべきである」とのべ、COCの迅速な妥結のための具体的なイニシアチブを求めました。

 インドネシアのルトノ外相は4日の中国・インドネシア外相会談で王毅外相に対し、「会合で合意したことと(中国の)現場での行動に違いがある。諸国間の信頼を低下させるべきではない」とのべたことを会談後記者団に明らかにしました。


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