2015年8月4日(火)
クラスター爆弾・劣化ウラン弾 非人道兵器の輸送も可能に
戦争法案 排除の規定なし 井上議員追及に防衛相認める
参院安保持
戦争法案による米軍への兵たん支援の大幅な拡大で、自衛隊が米軍の保有する非人道兵器・クラスター爆弾などの輸送も可能になることが、3日の参院安保法制特別委員会で明らかになりました。日本共産党の井上哲士議員が追及しました。
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法案では、「戦闘地域」での武器・弾薬の輸送を可能としています。中谷元・防衛相は輸送可能な武器について「法律上、特定の物品を排除する規定はない」と述べ、何でも輸送できることを認めました。
井上氏は、非人道的な兵器だと禁止が求められてきた劣化ウラン弾や、禁止条約が発効したクラスター爆弾を米国が保有・使用を続けていることをあげ、「米国から依頼されれば日本は輸送するということも法的に排除されないのではないか」と追及しました。
中谷防衛相は「クラスター爆弾について法律上排除はしていない」と認め、劣化ウラン弾についても「安全性について承知していないため現時点で確定的に申しあげることはできない」と答え、輸送を否定しませんでした。
井上氏は「米国から輸送を依頼されたら断り、非人道的兵器の使用はやめよというのが当然だ。それもできず何が国際平和の貢献か。それができないのが日米同盟か」と厳しく批判しました。
井上氏は米軍等の「武器等防護」を規定し、「米艦防護」も可能としている問題で「日本が核兵器を搭載した戦闘機を載せた米空母の防護を行う可能性もある」と追及。岸田文雄外相は「米国が核兵器搭載の艦船等を警護することを要請することが想定されない」と述べ、排除はしませんでした。
井上氏は、「法律上排除されていないことが極めて問題だ」と述べ、戦争法案の廃案を求めました。
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