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2015年7月26日(日)

トルコ、対IS作戦強化

国連に書簡 武力行使正当化

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 【カイロ=松本眞志】トルコ軍によって24日夜行われたシリア領内の過激組織IS拠点への空爆と、米軍とトルコが事前に合意したトルコ領内の基地使用は、トルコがIS掃討作戦に対し、本格的に踏み込む姿勢を示したものといえます。エルドアン大統領は、空爆について「第1段階だ」とのべ、空爆を強化する姿勢を表明。トルコ軍は同日、イラク北部の反政府武装組織クルド労働者党(PKK)も空爆しました。


 トルコはこれまで、シリアやイラクで空爆を継続する米軍主導の有志連合とは一線を画していました。しかし、20日のISによるとみられるトルコ国内での爆弾テロ、23日のISによる南部キリスへの越境攻撃などで状況は一変しました。

 今回、米軍に使用が認められたインジルリク基地は、シリア北部のISの拠点ラッカにも近い距離にあります。飛行距離が短縮されたことで「形勢を一変させる」といわれています。同基地について、トルコ政府は湾岸戦争(1991年)、イラク戦争(2003年)の際に、米軍による使用を認めませんでした。

 トルコは24日、国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長と安全保障理事会に対して書簡を送付しました。書簡は、「シリア政府が、トルコの安全保障とトルコ国民の安全にとっての明らかな脅威を防止する能力も意図もないことは明白だ」とのべ、個別的あるいは集団的自衛権について定めた国連憲章第51条を引用し、今回の武力行使を正当化しています。

 一方、地元紙ヒュリエトは「トルコはさらに困難になる」と題する論評で、「テロは近代社会にとって脅威ではあるが、それは平和と安全保障、人々の生活の尊厳の上にたって結束したときのみ克服できる」と指摘。サバハ紙は「シリア紛争にかんする包括的戦略なしには、ISの出現や拡大を防ぐことは不可能だ」とのべ、軍事的手段のみではIS問題は解決できないと報じました。


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