2015年7月21日(火)
戦争法案廃案 学者150人会見
民主主義破壊に抗議
アピール賛同1万1218人
幅広い分野の学者・研究者でつくる「安全保障関連法案に反対する学者の会」が20日、東京都千代田区の学士会館で記者会見しました。150人を超える学者・研究者が参加し、呼びかけ人や賛同者が意見を述べ、衆院での強行採決に抗議し、廃案に向け、さらに国会を包囲していきたいと決意を語りました。
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発起人・事務局代表の佐藤学氏(学習院大学教授)が、アピールに学者・研究者1万1218人、市民2万2779人の3万4千人近い賛同が寄せられ、急速に運動が盛り上がっていることを報告。呼びかけ人の広渡清吾氏(専修大学教授、日本学術会議前会長)が「立憲主義と民主主義の破壊」とする「抗議声明」を読み上げ、確認しました。
ノーベル賞受賞者で京都大学名誉教授の益川敏英氏は、戦後の日本の歴史と国民のたたかいに触れつつ、「その中にあっても憲法9条は歴然として生き続けてきた。しかし安倍首相はそれをなし崩しにしようとしている」と訴えました。
国際基督教大学教授の川本隆史さんは、「憲法はピンチかもしれないが、ピンチは逆にチャンスであると自分を奮い立たせて動いていきたい」と表明。東京大学名誉教授の上野千鶴子さんは、「いま学者と学生が世代を超え、ともにたたかっています。手遅れにならないうちに行動しなければならない」と語りました。
31日に「学者の会」と共同行動を計画しているSEALDs(シールズ=自由と民主主義のための学生緊急行動)の奥田愛基(あき)さん=大学4年生=が「学者・学生が力を合わせ、保守・革新がともに声を上げていきたい」と発言しました。
最後に、広渡氏は「憲法9条を守るたたかいは、国際的責務。世界に約束したことを守ることを世界に示していこう」と呼びかけ、全員で「廃案まで頑張るぞ」と唱和しました。