2015年7月19日(日)
最賃引き上げ条例可決
20年までに13ドルへ
米カンザスシティー
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【ワシントン=洞口昇幸】米中西部ミズーリ州カンザスシティー(人口約46万人)の議会は16日、同市の最低賃金を現行の時給7・65ドル(約950円)から、2020年までに段階的に時給13ドルに引き上げる条例を12対1の賛成多数で可決しました。
市の発表によると、8月24日に時給8・50ドルに改定した後、毎年1月に段階的に引き上げ、20年1月に13ドルとします。21年からは生計費の水準に合わせて調整します。
同市議会は3月末、最低賃金を引き上げる条例の議論を開始。市長や市議は、引き上げを求める団体と、引き上げの影響を懸念する事業者団体の双方と複数回、会合を持ちました。
ジェームズ市長は条例について「今、最低賃金で働いている労働者だけでなく、カンザスシティーの未来のために正しいことをやろうというものだ」と語りました。
ファストフード業や小売業の労働者らによる運動団体「スタンドアップKC(立ち上がれカンザスシティー)」などはこれまで、市役所前で頻繁に、最低賃金の引き上げを求める行動を実施。その運動が実りました。