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2015年7月9日(木)

進む「軍学共同」 研究者の64%が反対

予算依存「深みにはまる」

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 戦争法案を推進し「海外で戦争できる国づくり」へ暴走する安倍政権。大学・研究機関の研究者たちが軍事研究にまきこまれるのではないかと危機感を強めています。研究者たちは、研究資金が減らされ軍事研究への誘惑が強められているもとで自らの社会的責任を果たすために模索しています。 (中村秀生)

 「いったん手を出すと軍事関連予算依存の深みにはまるのでは」「税金で食っている研究所なので国の要請があれば従うべきだ」「軍事研究は研究所が掲げるべき目標と方向が異なる」「憲法に違反する」…。

 6月の国立試験研究機関全国交流集会で発表された研究者アンケートでは、防衛省や米国防総省などの資金提供による軍事研究・開発を進めるべきかという質問に、36%が「進めるべきだ」、64%が「進めるべきでない」と回答。賛否両論さまざまな意見が出ました。

 軍事研究に反対する声が、研究者の多数を占め、その中には「人殺しの道具をつくりたくない」「秘密研究は科学の発展上も望ましくない」といった意見、米国で軍事研究に関わった経験を「悩ましかった」と振り返る声がありました。

 しかし、防衛省技術研究本部は今年度、大学・研究機関を対象とした3億円の研究資金を新設。技術交流も加速させています。経済産業省の開発プロジェクトでは、国内の大学など5チームが米国防総省高等研究計画局主催の災害対応ロボットのコンテストに参加する状況も生まれています。

 アンケートでは、進めるべきだと答えた研究者の中にも「国防のために軍事研究は必要」といった積極意見のほか、「(防衛省や米軍の資金提供を)排除していることにより、ロボット分野などで最先端の研究ができない」といった消極的な推進意見も目立ちます。


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