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2015年7月7日(火)

COP21まで5カ月

主要排出国が削減目標

日本の遅れ際立つ

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 【ワシントン=島田峰隆】11〜12月にパリで開かれる国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)まで5カ月を切りました。温室効果ガスの主要排出国は、国連への削減目標案の提出や2国間合意などで会議成功へ努力を強めています。排出量世界第5位の日本の遅れが際立っています。

 COP21で締約国は、2020年以降の地球温暖化対策の新たな国際協定に合意する予定。新協定には途上国も含めたすべての国が加わります。各国は、同会議に先立って、排出量削減の目標案を国連に提出することになっています。

 国連によると、7月5日までに目標案を出したのは16カ国と1地域(欧州連合=EU、28カ国)。6月30日には、排出量世界第1位の中国を含む4カ国が提出しました。これにより世界の総排出量の60%以上を占める国々が目標案を提出しました。エチオピアなど温暖化にほとんど歴史的責任のない国も提出しています。

 国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長は、中国の目標案提出は「新協定への弾み」と歓迎。「重要なのは、すべての国が会議前にタイミングよく目標案を出すことだ」と未提出国に呼び掛けました。

 中国とEUは6月29日の共同声明で、「野心的かつ法的拘束力のある新協定」へ協力を確認。米国とブラジルも同30日、「野心的な新しい国際協定」を目指すことで合意しました。30年までに風力や太陽光など再生可能エネルギーの活用を、米国は約3倍、ブラジルは2倍以上にする目標を確認しました。

 米国の非営利団体「気候とエネルギー問題解決センター」は、「先進国と途上国の対立という過去から、すべての主要国が温暖化対策で公平に負担するという新たな理解へと世界が動いている」と注目しています。

 日本はまだ目標案を提出していません。安倍政権の目標案は30年に13年比26%減。提出も内容も遅れています。

 「新協定へすべての国が建設的な精神を発揮してほしい。将来世代へ地球を持続させる協定だ」―国連総会のクテサ議長は6月末の高官会合でこう訴えました。安倍政権の姿勢が問われます。


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