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2015年7月6日(月)

中国が「国家安全法」制定

台湾“関係発展に不利益”

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 【北京=小林拓也】中国全国人民代表大会(全人代、国会に相当)常務委員会は1日、「国家安全法」を採択し、即日施行されました。

 同日記者会見した全人代幹部は、新法制定の理由について「わが国の安全をめぐる状況はますます厳しく、対外的には国家主権や発展の利益を守り、対内的には政治の安全と社会の安定を守る」ためと説明しました。

 同法は、国家安全について、国家主権や領土保全だけでなく、「人民の福祉や社会経済の持続可能な発展、その他の国家の重大な利益が危険に侵されない状態」だと規定。政治や軍事分野だけでなく、経済、金融、文化、科学技術など幅広い分野が対象になるとしています。

 「国際軍事安全協力をすすめ」るとして、「国連平和維持活動や国際救援活動、船舶護衛、国家の海外利益を守る軍事行動を実施」するとしています。

 同法は、中国が開発を進める宇宙や海底、極地も対象としており、この分野で国際的影響力を高める狙いがあるとみられます。サイバー攻撃の防止やインターネット管理の強化も盛り込まれました。

 また、国家主権や統一、領土を守るのは「香港やマカオ、台湾同胞を含めた全中国人民の共通の義務だ」と明記。これに対し、台湾の行政院大陸委員会は1日夜に声明を発表し、「両岸(中台)が別々に統治されている現実を直視せず、現状を維持しようという台湾人民の立場を尊重しないもので、両岸関係発展に不利益なものだ」と批判しました。

 同法は、「中央国家安全指導機構が、国家安全に関わる政策決定と調整を行う」と規定。これは習近平国家主席をトップとして昨年発足した「中央国家安全委員会」の役割を定めたものとみられています。


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