2015年6月28日(日)
チュニジア・クウェート テロ続発
IS犯行声明
フランス東部リヨン近郊のガス工場を狙ったテロ事件が起きた26日には、チュニジアでホテルの襲撃、クウェートで自爆テロが相次いで発生しました。いずれもイスラム過激派によるものとみられています。
(グルノーブル=島崎桂、外信部=山崎伸治)
チュニジアでは、地中海沿いの保養地スースで、リゾートホテルが襲撃されました。過激組織ISを名乗る犯行声明がツイッター上に掲載されました。
同国のシド首相は27日の記者会見で、犠牲者が38人だったと発表しました。ホテルの宿泊客は大半が欧州からの観光客で、英国人、ドイツ人、ベルギー人、アイルランド人の死者が出たと伝えられています。
またクウェート市内のモスク(イスラム礼拝所)で、金曜礼拝中に自爆テロがありました。現地からの報道によると、26日夜までに死者27人、負傷者222人に上っています。事件にはISが犯行声明を出しました。
仏 警戒レベル最高に
フランスの事件で当局は、実行犯としてヤシン・サリ容疑者(35)を逮捕したほか、同容疑者の妻ら3人を拘束。現場で発見された遺体は、サリ容疑者が勤めていた運送会社の経営者だと特定しました。工場に突入する前に殺害されたとみられます。
オランド仏大統領は緊急の国防会議を開き、現場があるローヌ・アルプ地方の警戒レベルを「最高」に引き上げました。カズヌーブ内相は、サリ容疑者に前科はない一方、仏情報機関が過去2度にわたり、同容疑者を要注意人物として把握していたことを明らかにしました。