2015年6月10日(水)
空港・港湾 軍用も
衆院国交委 穀田氏追及に外務省
新たな日米軍事協力の指針(ガイドライン)にもとづき日本が集団的自衛権行使で米国の戦争に参戦する際、国内の民間空港・港湾が軍事利用され、一定期間、共同基地化される可能性まであることが初めて明らかになりました。9日の衆院国土交通委員会で、日本共産党の穀田恵二議員の質問に対し、外務省が答弁しました。
穀田氏は、新ガイドラインで日本が集団的自衛権を行使する事態(存立危機事態)の「後方支援」に、民間空港・港湾を含む施設の利用も含まれるかと質問。外務省の鈴木秀生大臣官房参事官は「地方公共団体や民間の協力が得られる場合にはそういう場面がありえる」と明言しました。
穀田氏は、日米地位協定5条による「一時使用」のほか、同2条4項bによる空港・港湾の共同基地化もありうるかと追及。鈴木参事官は「一定の期間を限って米軍の使用を認める場合には、2条4項bに基づき共同使用の手続きをとることになる」と認めました。
審議中の戦争法案の中には「存立危機事態」時の空港・港湾利用について明示的に定めた規定はありません。穀田氏は、「空港や港湾が事実上米軍の管理下に置かれる。軍事基地化そのものであり極めて重大だ」と批判しました。