2015年6月3日(水)
長江 458人乗せ客船転覆
中国 6人死亡、救助は難航
【北京=小林拓也】中国内陸部を流れる長江で1日午後9時半(日本時間同10時半)ごろ、乗員・乗客458人を乗せ南京市から重慶市に向かっていた大型客船が転覆しました。2日夕までに船長と機関長ら14人が救出され、6人の死亡が確認されました。救助は難航しており、430人以上が行方不明です。
事故現場は湖北省荊州市付近。1日夜は暴風雨に見舞われました。当局は、船長と機関長を拘束し、事情を聴取。中国メディアによると、船長らは「当時、突然竜巻に襲われ、船体が急激に右に傾き、1分以内に転覆した」と語っています。
事故に遭ったのは、全長76・5メートルの大型客船「東方之星」。乗客の多くは団体旅行に参加した50〜80歳代の中高年でした。多くが水没した船内に取り残されているもようです。2日昼には、船内から生存者の反応が確認されました。日本人が巻き込まれたとの情報はありません。
事故を受け、習近平国家主席は救出作業に全力を尽くすよう指示。また、事故から教訓をくみ取り、公共の安全を守る措置を強めるよう求めました。李克強首相は2日午後に現場に到着し、救助作業の指揮をとりました。