2015年5月22日(金)
米マック 最賃15ドルを
本社前 労働者数千人が抗議
【ワシントン=洞口昇幸】イリノイ州オークブルックの米マクドナルド本社前で20日、数千人の労働者が、加盟店を含めた全ての従業員の最低賃金を時給15ドル(約1818円)にすることや労働組合の結成を求めて声を上げました。同本社では21日に年次株主総会が開かれます。
ロイター通信は、抗議行動に参加したマクドナルド従業員の男性(47)を紹介。男性は1992年からマクドナルドで働いているにもかかわらず、時給は8・55ドル(約1036円)で、アパートではなく簡易宿泊所に住んでいるといいます。「彼ら(経営者側)は私を評価すると言うけれど、より多くのお金は与えてくれません」と訴えました。
米マクドナルドは4月1日、直営店従業員の最低賃金を7月から各地の最低賃金の時給より1ドル高くすると発表。しかし、対象となるのは全従業員の約10%だけで、加盟店従業員については各店主の判断に任せるとしたため、「不十分だ」との声が上がっています。
シカゴ・トリビューン紙によると、米マクドナルドの広報担当者は同抗議行動の前に、「本社に加盟店従業員の報酬を上げる権限はない」と従来の見解を示しました。