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2015年5月20日(水)

米大企業CEO 収入増

労働者との格差拡大 373倍に

米労組調査

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 【ワシントン=洞口昇幸】米労働総同盟産別会議(AFL・CIO)が発表した調査結果によると、米大企業500社の最高経営責任者(CEO)が2014年に得た平均収入は、13年から15・6%増え、生産・非管理職の労働者の平均収入の373倍に達し、依然として格差が広がっていることが明らかになりました。

最低賃金で895倍

 AFL・CIOが13日にウェブサイトで発表した調査結果では、同CEOの平均収入1350万ドル(約16億1900万円)に対し、同労働者の平均収入は3万6134ドル(約433万円)でした。AFL・CIOは昨年4月にも、大企業350社のCEOが13年に得た平均収入は、労働者の331倍だったとする報告書を出しています。

 米政府規定の最低賃金の時給7・25ドル(約869円)で働く常勤労働者の年収(週40時間、52週労働で試算)、1万5080ドル(約181万円)と比べると、今回のCEOの平均収入は約895倍となります。

時給では1036倍も

 世界最大の米小売業者ウォルマートのCEO、ダグ・マクミラン氏の収入を時給換算すると時給9323ドル(約112万円)で、同社の米従業員の最低賃金時給9ドル(約1079円)の約1036倍でした。

 AFL・CIOのトラムカ議長は、大企業のCEOらが自分たちだけに賃上げを適用しているため、米国は所得格差の危機に直面していると指摘。「労働者は、投資に値する財産というより、削減対象の経費とみなされている」と述べ、CEOの姿勢を批判しました。


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