2015年5月19日(火)
オスプレイ墜落1人死亡
米・ハワイ 事故死亡者累計40人に
【ワシントン=洞口昇幸】米海兵隊所属の垂直離着陸機MV22オスプレイが17日午前11時40分(日本時間18日午前6時40分)、米ハワイ州オアフ島のベローズ空軍基地で墜落事故を起こし、乗っていた海兵隊員1人が死亡、21人が負傷して病院に搬送されました。NBCテレビ(電子版)や地元テレビ局が、事故機から黒煙が立ち上り炎上する様子を伝えました。
事故機は沖縄県宜野湾市の米海兵隊普天間基地に配備されている24機と同型です。オスプレイは不安定な機体構造のため、多くの重大事故を引き起こしてきました。乗組員の死亡はこれで累計40人に達しました。(空軍仕様のCV22を含む)
事故機はカリフォルニア州キャンプ・ペンドルトンを拠点とする第15海兵遠征隊(15MEU)に所属。中東、アジア太平洋地域に派兵する前の事前訓練での事故でした。海兵隊の広報担当者はただちに原因を調査する意向を示しました。
地元テレビ局によると、事故が起きた時刻には近くの海岸に大勢の人がいました。目撃者らは、事故機を含む3機が空を旋回し、全機が地面に向かって降下したものの2機しか上空に戻らず、その直後に黒煙が上がるのを見たといいます。
日米両政府は普天間基地のMV22に加え、米空軍横田基地(東京都)にCV22を2017年以降、10機配備する計画を発表したばかり。さらに、19年度以降、佐賀空港に陸上自衛隊オスプレイ17機を配備する計画もあります。いずれも地元の賛同は得られていません。今回の事故で、配備先の自治体・住民の反発はいっそう高まるものとみられます。