2015年5月3日(日)
食料・医療支援急いで
難民急増のイラク報告会
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過激組織ISの迫害を逃れる難民が急増しているイラクの現地報告会が2日、東京都内で開かれ、85人が参加しました。主催は、日本イラク医療支援ネットワーク(JIM―NET)。2004年からイラク戦争で傷ついた子どもたちを支援しています。
4月にイラク北部の難民キャンプに入った同代表理事・医師の鎌田實さんと、昨日帰国したばかりの事務局長、佐藤真紀さんが難民キャンプの生々しい様子をスライドに映しながら報告しました。
鎌田さんは、「私のモットーは『聴診器でテロとたたかう』。今必要なのはISに迫害を受けた人たちに手を差し伸べること。彼らを元気にすること。暴力でも空爆でもなく医療や食料支援を急ぎたい」と述べました。
佐藤さんはイラクとシリアの国境付近を始め、各地で難民が急増し、世界からの支援が追い付いていない現状を訴えました。
「IS取材から見えてきたもの」と題してNHK報道局の太(ふとり)勇次郎さんが講演。3人によるクロストークでは、「難民の経済的自立のためにどんな支援ができるか」「解決には十数年が必要で次世代へのサポートも欠かせない」などと話し合いました。
鎌田さんと佐藤さんは6、7月、再びイラクに向かう予定です。