2015年4月27日(月)
水陸両用車購入やめよ
井上氏 運行可否実地検証せず
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日本共産党の井上哲士議員は23日の参院外交防衛委員会で、自衛隊が島しょ防衛のためとして2015年度から初めて導入する水陸両用車AAV7について、「軍事的緊張の拡大にしかならない。しかも米国では老朽化して製造が終わったものを検証なしに購入するもので、税金の使い方として極めて問題だ。購入は中止すべきだ」と迫りました。
AAV7は1台約7億円。政府は当初、14年度に参考品を取得し、1〜2年かけて「性能確認、運用の検証を行い、導入すべきか検討する」としていましたが、中期防衛力整備計画に52両の導入を盛り込み、大幅に前倒しして15年度に30両を購入します。
井上氏は、実際の島しょ防衛=南西諸島でのAAV7の運用をめぐって、車両特性からサンゴ礁を踏破できず、海岸には防潮堤が建設され、上陸に適した砂浜もないなど数々の問題点が指摘されていることをあげ、「南西諸島での運行の困難さについてどう認識し、どう検証しているのか」とただしました。
中谷元・防衛相は「サンゴ礁を模擬した施設をつくって運行の可否の検証している」と答え、実地検証をしていないことを認めました。
井上氏は「実地検証もなしに購入する、こんないいかげんなことはない」と厳しく批判。AAV7は40年経過し、生産ラインも閉鎖されていると指摘し、購入中止を強く求めました。