2015年4月17日(金)
ファストフード労働者世界同時行動
最低賃金15ドルに 米230都市で実施
【ニューヨーク=洞口昇幸】世界のファストフード労働者らが声を上げた15日の「ファストフード世界同時アクション」。米各地でも最低賃金15ドル(約1780円)への引き上げを求める行動があり、ニューヨーク市では約1000人の労働者・市民が行進しました。
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参加したマクドナルドで働くジョナサン・ラウンズさん(31)の時給は、ニューヨーク州が定める最低賃金8・75ドル(約1040円)。これまで10年間働いてきましたが、時給は最低賃金のままです。
米マクドナルドは今月に直営店従業員の賃上げを発表しましたが、フランチャイズ加盟店に勤めるラウンズさんは対象外。交通費や生活費に使えばお金はほとんど残りません。「医療保険にも入れないから体に何かあったら終わりです。今のままでは結婚も不可能です」と訴えました。
米メディアによると約230の米都市で行動がありました。ニューヨーク市ではセントラルパーク沿いの道路を一部占拠し、小売業やビル清掃、在宅介護、空港など他の低賃金労働者や学生らも結集しました。
行進では、巨大なマクドナルドのマスコット像に15と書かれたボクシンググローブの形をしたプラカードを向けるパフォーマンスや、吹奏楽・ダンスの披露がありました。
参加した女子高生のエレ・ハーブキさん(16)は、「大企業経営者は多額の報酬を得る一方で、最賃を上げないのは不公平です。最低賃金15ドルへの引き上げは、社会的な公正のためにも重要です」と語りました。