2015年4月13日(月)
米・キューバが首脳会談
59年ぶり 国交正常化へ弾み
【パナマ市=島田峰隆】オバマ米大統領とキューバのラウル・カストロ国家評議会議長は11日、当地で開催中の米州首脳会議(米州サミット)の会場で、約1時間会談しました。米メディアによると、1961年に国交を断絶した両国の首脳会談は、56年以来で59年ぶり。首脳の直接会談が実現したことで、国交正常化に弾みがつきそうです。
オバマ氏は会談の冒頭に「これは本当に歴史的な会談だ。将来に向けて道を歩みだすときだ。ページをめくり、両国間の新しい関係をつくることが可能だ」と述べました。
ラウル氏は「キューバはあらゆることを協議する用意がある」と述べ、米国が問題視している人権や政治的自由などのテーマについても話し合う姿勢を示しました。一方で意見の不一致があることも指摘し、「たいへん忍耐強くなる必要もある」と語りました。
会談後に会見したキューバのロドリゲス外相によると、ラウル氏は米国による経済封鎖の中止とキューバの政治経済制度の変更を求めるような政策をやめることを求めました。
オバマ氏は、キューバ側が国交正常化に不可欠だとして求めているテロ支援国家指定の解除について説明したものとみられます。ロイター通信は11日、米高官の話として、オバマ氏が「数日内に」指定解除の是非を決断すると伝えました。