2015年4月12日(日)
米・キューバ歴史的握手
国交正常化へ機運
【パナマ市=島田峰隆】オバマ米大統領とキューバのラウル・カストロ国家評議会議長は10日、パナマ市で開幕した米州首脳会議(米州サミット)の会場で握手し、あいさつを交わしました。サミット会場を舞台に57年ぶりの外相会談が実現するなど、両国の国交正常化への機運が高まる中、歴史的な一こまとなりました。
サミット会期中にも実現するとみられる両首脳の直接会談について、ローズ米大統領副補佐官は、「両首脳は11日に会場でお互いに会う機会があるだろう」との見通しを示しました。
オバマ氏とラウル氏は2013年、南アフリカで行われたマンデラ元大統領の追悼式でも握手を交わしたことがありますが、両国の正式な首脳会談が実現すれば、59年ぶりのこととなります。
ホワイトハウスは10日、オバマ氏とラウル氏が8日に電話会談し、外交関係の再開や大使館の設置について協議したことも明らかにしました。
また9日夜に行われたケリー米国務長官とキューバのロドリゲス外相の会談について米政府高官は、「2時間を超え、長くかつとても建設的な議論が行われ、前進があった」としています。国務省はキューバに対するテロ支援国家指定の解除に関する見直し作業を終えており、ケリー氏はその内容を伝えたとされます。