2015年3月22日(日)
国連でダウン症記念会議
金澤翔子さん家族・夢語る
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【ニューヨーク=洞口昇幸】「世界ダウン症の日」を翌日に控えた20日、国連本部で記念会議が開催され、ダウン症の書家、金澤翔子さん(29)が発言しました。金澤さんは、家族との歩みを振り返り、書道を通じてこれからも「みなさんに元気とハッピーと感動をあげたい」と語りました。
今年の21日は、世界ダウン症連合(DSI)が記念日とさだめてから10年となります。各国代表者らが発言し、ダウン症へのさらなる理解を訴えました。
本紙社会面企画「希望」に題字を提供し、昨年の「赤旗まつり」では、東日本大震災からの復興を願って「共に生きる」と揮毫(きごう)した金澤さん。5歳から母親の泰子さんに習い始めた書道は、困難だったものの「お母様が教えてくれたので、最後までちゃんと書きました」と語り、14歳の時に急死した「お父様も褒めてくれた。(今も)私の胸の中にいます」と述べました。
買い物や料理など、何でも挑戦することを許し、時間がかかっても見守ってくれた泰子さんに、金澤さんは「私を産んでくれてありがとう。大好き」と、感謝の気持ちを送りました。またこれから1人暮らしを始めることや、結婚や出産への夢も語りました。
26日まで米国で初めての個展をニューヨーク市内で開きます。
世界ダウン症の日 世界ダウン症連合(DSI)が、ダウン症への理解を深める機会にしようと2006年から始めた記念日。ダウン症の大多数の原因が、通常2本の21番染色体が3本あることにちなんで3月21日としました。国連は11年に認証し、12年から国際デーとしています。