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2015年3月17日(火)

イスラエル総選挙きょう投票

中道左派が政権奪取か 「アラブ統一会派」に注目も

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(写真)各党党首の顔写真が並んだ横断幕を張って選挙キャンペーンする、イスラエルの貧困救済団体=14日、テルアビブ(野村説撮影)

 【テルアビブ=野村説】イスラエルの総選挙(定数120、任期4年)が17日に投票日を迎えます。安全保障やパレスチナでの入植推進を訴えるネタニヤフ首相率いる右派リクードの支持率が終盤になり衰える一方、住宅価格の高騰をはじめとする与党の経済政策への不満を受けて選挙戦を繰り広げてきた中道・左派勢力が政権奪取の勢いをみせています。イスラエル共産党主体の連立会派も第3党に躍進する見込みです。

 ネタニヤフ首相は15日夜、テルアビブのラビン広場で行われた集会でパレスチナ和平について触れ「リクードが政権党である限り入植地での譲歩も撤退もない。(占領地である東側も含む)聖地エルサレムを建設しているのはわれわれだ。この方針を左派政党は持たない」と述べ、占領地での国際法に反する入植活動をさらに推進することを確約しました。

 労働党のヘルツォグ党首は14日、2013年までの6年間で55%も跳ね上がった住宅価格(賃貸は30%)の高騰を、「ネタニヤフ首相がこの問題をなおざりにしてきた結果であり、許されない罪だ」と批判。また同首相が米ホワイトハウスの招待を受けないまま米議会で演説し、国際的な信用を落としたことにも触れ、「国民にはもはや彼を信頼する理由がない」と批判しました。

 地元紙ハーレツが公表した最新の世論調査によると、リクードの獲得予想が20議席で解散以降、最低に落ち込む一方、中道左派・労働党と中道「ハトヌア(運動)」の統一会派「シオニスト・キャンプ」が24議席となっています。1カ月前の調査では、リクードが25議席でトップ、「シオニスト・キャンプ」は23議席の予想でした。

 イスラエル共産党主体のハダッシュとアラブ系政党ら4党は初めての統一名簿「アラブ統一会派」で選挙戦をたたかい、13議席の獲得予想で第3党に躍進する見込み。

 イスラエルでは「2人集まれば三つの政党ができる」と言われるほど国民の政治意識が高いのが特徴でしたが、近年はパレスチナとの「2国家共存」の現実味が薄れるなか、国民の約20%を占めるアラブ系有権者などの棄権が増加傾向にありました。「アラブ統一会派」の出現による投票率向上も注目されます。


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