2015年3月16日(月)
「今年は歴史的節目」
国連事務総長が講演 国連防災会議関連企画
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来日中の国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長は15日、第3回国連防災世界会議の関連企画として東北大学が主催した仙台市内のシンポジウムで講演しました。今年は国連の掲げる「持続可能な開発」への歴史的な節目になるとし、そのスタートとして防災世界会議の成功を訴えました。
潘事務総長は冒頭、東日本大震災の被災者へのお見舞いを述べ、日本語で「力強い復興を応援しています」とあいさつ。震災の教訓を共有する取り組みに謝意を示し、「日本が世界市民として連帯の精神を示すことに期待している」と語りました。
大型のサイクロンが南太平洋のバヌアツで死者を出していることに触れ、「自然災害の予防はできないが、リスク低減を考えることはできる」と指摘。防災と減災は気候変動対策の最前線だとし、国際社会による備えを呼びかけました。
さらに、今年は歴史的な節目だとし、(1)次期開発目標の設定(9月、ニューヨーク)(2)気候変動に関する目標の設定(12月、パリ)を列挙。防災と持続可能な開発、気候変動には密接な関係があることから今回の防災世界会議の成功が重要だとし、「持続可能な開発は仙台から始まる」としました。