2015年2月20日(金)
集団的自衛権 「地理的制約ない」
防衛相答弁 紅海・スエズも対象
中谷元・防衛相は19日の衆院予算委員会で、アラビア半島の西側の紅海からスエズ運河にいたる地域での機雷敷設の事態について、集団的自衛権行使の対象となりうるという認識を示しました。自民党の小池百合子議員・元防衛相に対する答弁。
自民党・小池氏は、ホルムズ海峡での機雷敷設が議論されているが、紅海に面したイエメンの情勢が不安定化していることをあげ、紅海と地中海をつなぐスエズ運河は「世界経済にとって大動脈だ。(機雷掃海について)どういう対処を考えているか」と質問しました。
中谷氏は「経済は国の存立の基盤であり、基盤自体が脅かされるかどうかは判断の対象となる。地理的な制約が憲法上の要件として直接導かれるわけではない」と表明。ペルシャ湾だけでなく、紅海からスエズ運河など中東地域全体で集団的自衛権行使が可能となるという認識を示しました。
経済的混乱の影響を「口実」に、集団的自衛権行使の対象地域が無制限に拡大していく危険性を示しています。