2015年2月19日(木)
「停戦順守を」安保理決議
ウクライナ問題 全当事者に要求
【ワシントン=洞口昇幸】ウクライナ東部で続く政府軍と親ロシア派の戦闘に関して、国連安全保障理事会は17日、停戦合意(12日)をあらためて支持し、合意内容の順守を全当事者に求める決議を全会一致で採択しました。決議採択に先立ち、事態に深刻な懸念を表明し、戦闘停止を呼びかける声明も発表しました。
ベラルーシの首都ミンスクでウクライナ、親ロ派、ロシア、欧州安保協力機構(OSCE)の各代表が署名した停戦合意には、ウクライナの平和実現に向けて15日からの停戦、前線からの重火器の撤退、非武装地帯の設置、外国部隊・雇い兵の撤退などが定められています。
決議案はロシアが提案。同国のチュルキン国連大使は、「対立者同士の開かれた対話が行われるようにロシア政府は、できるかぎりのことを絶えずしてきた」と述べました。
ウクライナのセルゲエフ国連大使は、15日以降も親ロ派が攻撃を止めないことなどを示し、「停戦合意を破っている」と批判。ロシアに向けて合意を順守するよう親ロ派に働きかけることを訴えました。
米国のパワー国連大使は、ロシアが支援した武装勢力が活発に動いていると非難。ロシアに暴力を終わらせるための行動を起こすことを呼びかけました。
その他の国からも親ロ派への支援を止めることを求める発言などがありました。