2015年2月11日(水)
反汚職の第2党圧勝
インド首都圏議会選 国政与党が大敗
【ニューデリー=安川崇】インドのデリー首都圏の議会選挙(定数70、小選挙区制)が10日、開票されました。地元テレビなどによると、第2党だった一般民衆党(AAP)が66議席を得て圧勝する見通し。ケジュリワル党首がデリー首都圏の首相に就任します。モディ連邦首相の国政与党インド人民党(BJP)は3議席で第2党。昨年の総選挙以来、前進を重ねた同党にとって、初の大敗となりました。
AAPは元租税検査官のケジュリワル氏が2012年に設立。前年から同氏らが全国で展開した大規模な反汚職キャンペーンの勢いをかって、13年の前回選挙の「デビュー戦」で第2党となりました。
この時、第1党ながら過半数に満たなかったBJPが政権樹立を辞退したのを受けて、同氏はいったんデリー首相に就任。しかし、看板政策の汚職オンブズマン設置に議会の協力が得られなかったことを理由に、就任49日で辞任した経緯があります。以来、首都圏は首相不在で、大統領直接統治が続いていました。
ヒンズー教至上主義団体を母体とするBJPは今回選挙で、女性の元警察幹部でケジュリワル氏の反汚職キャンペーンにも参加したベディ氏を首相候補に擁立。モディ連邦首相と同氏の2枚看板を前面に出しましたが、前回選挙の32議席から大きく後退しました。
一方、13年まで15年にわたって首都圏与党だった国民会議派は0議席(前回8議席)の見通し。近年の後退傾向がさらに顕著になりました。