「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2015年2月11日(水)

「慰安婦」記述削除狙う安倍政権

米の教科書まで介入 歴史家19氏が抗議へ

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 【ワシントン=洞口昇幸】安倍晋三政権が日本国内外の歴史教科書の日本軍「慰安婦」に関する記述の削除を求めるなど検閲のような態度を取っていることに、米歴史家19人が抗議の共同声明を、自分たちの所属する米国歴史協会の雑誌に掲載する予定であることが、9日までにわかりました。

 「日本の歴史家に賛同する」と題する同声明は冒頭で、「第2次世界大戦中に日本帝国軍の野蛮な性的搾取制度の下で辛酸をなめ、婉曲(えんきょく)的に名付けられた『慰安婦』についての日本や他の国の歴史教科書の記述を削除しようとする最近の日本政府のたくらみに、歴史家として私たちは失望を表明する」と述べています。

 声明は、中央大学の吉見義明教授による政府関係資料の念入りな調査や元「慰安婦」の証言から、「慰安婦」制度が、国家が後押しした性的奴隷制の特徴を備えたものだったことは「間違いない」としています。

 「安倍首相の政権は、立証された慰安婦の歴史に声高に異議を唱えている」と言及し、対象が米歴史教科書の記述にまで及んでいることを指摘。「政治目的で出版社や歴史家に研究結果を変えるよう圧力をかける国家または特定の利益団体の取り組みに反対する」としています。

 声明には日本の近現代史が専門の米コロンビア大学のキャロル・グラック教授や、アメリカン大学のピーター・カズニック教授らが署名。米国歴史協会が発行する「歴史の展望」3月号に掲載予定です。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって