2015年2月3日(火)
テロ・暴力 イラク1月死者1375人
「イスラム国」支配下含まず
【カイロ=小泉大介】国連イラク支援団(UNAMI)は1日、同国で1月にテロや暴力により死亡した国民が1375人に、負傷者は2240人に達したと発表しました。昨年12月の死者は1101人でした。同国では昨年8月以降、米軍らが過激組織「イスラム国」に対する空爆作戦を連日のように行っていますが、治安状況は一向に改善していないことが浮き彫りとなりました。
1月の死者の内訳は、民間人が790人でその他は政府軍兵士とされます。最も犠牲者が多かったのは首都バグダッドで、死者256人、負傷者758人となっています。
UNAMIは、「死傷者の数は完全に最少のものだと考えなければならない。なぜなら、『イスラム国』が支配している地域の犠牲者、薬品や医療器具の不足など2次的な要因による犠牲者は含まれていないからだ」と指摘しました。
イラクではテロや暴力で昨年1年間に死亡した民間人は少なくとも1万2282人に達し、年間の死者数としては、2006年から07年にかけて激しい内戦に陥った時期以降で最悪の規模となりました。