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2015年1月25日(日)

国交正常化交渉

米国 人権と自由を提起

キューバ 内政不干渉を要求

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 キューバの首都ハバナで21、22日の2日間にわたって行われた米国とキューバの高官レベルによる国交正常化交渉。半世紀以上国交を断絶してきた両国は、大使館設置の時期は決まらなかったものの、協議を継続することで合意しました。今後の成功のカギは、体制の違いを相互に尊重する関係を築くことだと指摘するメディアもあります。(ワシントン=島田峰隆)


中南米歓迎 “体制の相互尊重”の指摘も

 交渉について、米メディアは、両国の意見が対立したことを紹介しつつ「歴史的な協議の始まりだ」(ワシントン・ポスト紙)と伝えました。議会では「協議を始めてもキューバで報道の自由や政党活動の自由は実現できない」(ルビオ上院議員、共和)として交渉自体に反発する声も少なくありません。

新たな関係

 一方、中南米関係者は協議を歓迎しています。メキシコのミード外相は「両国の対話はメキシコがずっと願ってきたものだ」と強調。イベロアメリカ会議のイグレシアス前事務局長(ウルグアイ元外相)は23日、「歴史的な対話だ。反米主義を弱め、中南米全体と米国の協力の新しい関係をつくるだろう」と述べました。

 協議後の会見でジェイコブソン米国務次官補(西半球担当)は、両国には「50年以上の信頼に基づかない関係」があると述べました。しかし両国間の問題はもともとキューバの体制転換を狙って米国が一方的につくりだしたものです。中南米の共同テレビ網テレスルはその歴史を踏まえて、今後必要なのは「政治、経済、社会体制の相互尊重に基づく接近」だと指摘しました。

 米国側は協議でキューバ国内の人権状況や言論の自由の問題を提起。ジェイコブソン氏は23日、ハバナで反体制派のキューバ人と会見し、「人権問題が米国の政策の中心であることは間違いない。この問題でキューバ政府に意見を表明し続ける」と述べました。

 一方、キューバ外務省のビダル米国担当局長は協議で「対話は国の独立や自決権を傷つけることなく、主権の相互尊重に基づかなければならない」と指摘し、内政不干渉と米国による経済封鎖の解除を要求しました。また「不当にテロ支援国家に指定されているなかで外交関係の再開を説明するのは困難だ」として指定解除を求めました。

次回に意欲

 意見の隔たりは残しつつも、米キューバ間には国交正常化を協議する公式の外交チャンネルが設けられました。米政府が目標とする数カ月以内の大使館設置が実現するか予断を許しませんが、両国とも早期に次回協議を開く意欲を示しています。


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