2015年1月6日(火)
首相、伊勢神宮参拝
11閣僚も 政教分離に違反
安倍晋三首相は5日、三重県伊勢市の伊勢神宮を参拝しました。参拝には岸田文雄外相、中谷元防衛相、甘利明経済再生相、高市早苗総務相、山谷えり子国家公安委員長、有村治子女性活躍担当相ら11閣僚が同行しました。昨年の7閣僚に比べ大幅に増えました。
伊勢神宮は、天皇家の氏神とされる「天照大神」を祭る宗教団体で、侵略戦争推進の役割を果たした国家神道(神道の国教化)の頂点に位置づけられた歴史があります。
“歴代首相による新年の恒例行事”と報じるメディアもありますが、首相の伊勢神宮参拝は、憲法20条の政教分離の原則と相いれません。安倍首相は2012年12月の第2次安倍政権発足後、13年、14年と続けて年頭に参拝。神道や特定の宗教施設を極端に重視する行動を繰り返しています。
首相による年頭参拝は、戦後、1955年に鳩山一郎首相が参拝。58年に岸信介首相(安倍首相の祖父)が参拝後、「伊勢神宮は一般の宗教法人と同等に扱えない」と発言し、戦前に逆戻りするような動きを強めてきました。67年に当時の佐藤栄作首相が参拝してから連続しています。