2015年1月3日(土)
「革命」から4年…ようやく新大統領就任
全政治勢力の合意を強調
チュニジア
【カイロ=小泉大介】チュニジア大統領選決選投票(12月21日)で当選したカイドセブシ氏が31日、大統領に就任しました。ベンアリ独裁体制を崩壊させた「革命」から丸4年が経過した同国は、新たな国づくりに向け本格的に歩みだしました。
チュニジアでは「革命」後、イスラム主義勢力と世俗・リベラル派勢力が激しく対立し、民主化プロセスが大幅に遅れました。大統領選では世俗派のカイドセブシ氏が勝利しましたが、今後の国づくりにあたっては、挙国一致体制づくりが要となります。
カイドセブシ新大統領は宣誓式で、「すべての政治勢力、そして市民社会の構成員の間での和解と合意抜きにチュニジアの未来はない」と強調。「すべてのチュニジア人の大統領」として、議会第1党である「チュニジアの呼び掛け」の党首を辞任しました。
国民的和解に向けた最初の政治課題は、首相選出をはじめとする新政府の樹立です。昨年10月の議会選挙(定数217)で85議席を獲得した「チュニジアの呼び掛け」を中心とした組閣となりますが、第2党のイスラム主義組織アンナハダ(69議席)も連立に加えるのかが焦点です。