2014年12月31日(水)
銃撃戦起こる南スーダン・米主導部隊の海賊対処
自衛隊の海外越年 930人
2014年から15年にかけて、海外派兵任務で年を越す自衛隊員は約930人にのぼります。アフリカ・南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に参加する陸上自衛隊の施設部隊約350人と、アフリカのソマリア沖・アデン湾での「海賊対処」行動に参加する約580人です。
南スーダンでは当初、道路補修などの作業でしたが、事実上の内戦という事態を受け、13年末から首都ジュバのPKO施設内で避難民保護のための敷地造成などに従事しています。14年には南スーダンの別のPKO施設に武装勢力が乱入してPKO部隊と銃撃戦となりました。13年には避難民を狙った武装勢力の流れ弾でPKOのインド兵が死亡していました。自衛隊宿舎付近で14年1月、銃撃戦が起きていたとの報道もあります。
14年7月の「閣議決定」は、これまで「自己防衛」に限ってきたPKOでの武器使用の緩和をうたっており、法制化されるなら、自衛隊員が「殺し殺され」かねない危険も生まれます。
ソマリア沖・アデン湾の「海賊対処」には、護衛艦「はるさめ」「あまぎり」の乗員などの「水上部隊」約400人をはじめ、ジブチの自衛隊基地を拠点にP3C哨戒機を運用する「航空隊」約70人と「支援隊」約110人が参加しています。
護衛艦は従来の民間船への付き添いに加え、13年12月から米国主導の多国籍連合任務部隊に参加し、他国軍隊と海域を分担する方式に踏み出しています。「航空隊」も14年2月から連合任務部隊に参加しています。