2014年11月9日(日)
山谷国家公安委員長 統一協会直系紙に登場
警察の監督役 資格問われる
霊感商法多くの被害 捜査の対象
山谷えり子国家公安委員長(自民党参院議員)が霊感商法などで多くの事件や問題を引き起こしている統一協会(世界基督教統一神霊協会)の直系紙「世界日報」に登場していることが8日、本紙の調べでわかりました。警察行政を監督する国家公安委員長の山谷氏が、こうした統一協会とかかわりを持つことは、その資格が問われます。
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山谷氏は、2001年11月25日付と26日付の「世界日報」に夫婦別姓に反対する国会議員の連続インタビューで登場しています。
インタビューで、当時、民主党衆院議員だった山谷氏は「結婚するもしないも、子供を産むも産まないも『個人の自由』という風潮の中で、家庭の幸せや、国への思いを語ることがタブーになっています」などと発言しています。
「世界日報」は選択的夫婦別姓制度の導入について、「日本の家庭の在り方を根本から覆すとの懸念が出ている」(同年11月19日付)として、反対キャンペーンを展開していました。
連続インタビューでは、導入に反対する山谷氏をはじめ西川京子衆院議員や橋本聖子参院議員(いずれも自民党)も登場しています。
「世界日報」は世界日報社が発行していますが、社長に統一協会幹部を据えるなど、統一協会と密接な関係にあります。
統一協会による霊感商法は、たびたび刑事摘発を受けるなど事件となっています。全国霊感商法対策弁護士連絡会の調べでは、統一協会の霊感商法による被害相談額は13年だけで8億8400万円にのぼっており、実際の被害はより大きいとみられます。
同連絡会の渡辺博弁護士は「世界日報は、その名義はともかくとして事実上、統一協会が発行する新聞だ。そこに登場する山谷氏は国会議員としての見識が問われる。統一協会はいまも日々、被害者を生んでおり、警察の捜査対象だ。そうした人物が国家公安委員長であることはそぐわない」と指摘します。