2014年10月30日(木)
石綿建物解体を当面断念
キャンプ・シュワブ 防衛局、抗議受け
新基地工事と連動
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沖縄県名護市辺野古への米軍新基地建設のため、防衛省沖縄防衛局が米軍キャンプ・シュワブ内の、有害なアスベスト(石綿)が使われている建物の解体を再開しようとしていた問題で、防衛局は29日、市民の強い抗議を受けて当面の解体工事を断念しました。
新基地建設に反対してシュワブゲート前に座り込んでいる市民らは、住民説明会や大気汚染防止法にもとづく掲示を行わないままの工事は認められないとして、連日監視・抗議行動を続けてきました。
午前10時55分ごろ、工事立ち合いのためにシュワブ内に入ろうとした沖縄県の比嘉栄三郎・環境保全課長に市民らは「住民への説明、告知がないままの工事はやめるべきだ」と要請。比嘉課長は同日の立ち合いをやめ、市民と協議の場を持つと約束しました。
午後0時25分ごろには防衛局の担当者が市民に対し「本日、解体工事を行うことはございません。県と調整したい」と表明しました。
ヘリ基地反対協議会の安次富(あしとみ)浩共同代表は「防衛局は、われわれが情報公開でアスベスト問題を明らかにしなければ秘密裏に解体しようとしていたのであり、大気汚染防止法に照らして手続きに瑕疵(かし)がある。基地内の建物に掲示して告知したなどというのは理屈が通らない」とのべました。