2014年10月29日(水)
検察手法 著しく不当
仁比議員 袴田事件で追及
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日本共産党の仁比聡平議員は28日の参院法務委員会で、死刑判決が確定した元プロボクサー袴田巌さんの再審開始決定に対する即時抗告審での検察手法を「著しく不当で、正義に反する」と批判しました。
検察側は、これまで「存在しない」としてきた「5点の衣類」の写真のネガを即時抗告審で新証拠として提出。県警は、施設内で「偶然」発見したと釈明しています。
仁比氏がネガを発見した場所や経緯をただしたのに対し、警察庁の荻野徹審議官は「現在、継続中の刑事事件にかかわる事柄に関わるので答えは差し控えたい」と説明を拒否。仁比氏は「『証拠隠し』だと疑念をもたれてもしかたない」と批判しました。
さらに、仁比氏は、検察側がDNA鑑定の信用性を別の事件では認めながら、袴田事件では「非科学的」としていることを「“二枚舌”だ」と批判。「検察のやり方は、憲法31条の適正手続きの保障に照らして著しく不当で、正義に反する」と追及しました。
上川陽子法相は、「継続中の刑事事件にかかわる事柄なので所感を述べることは差し控える」と答弁。仁比氏は「徹底して検証する第三者機関を設け、全面的に協力することが、二度と冤罪(えんざい)を繰り返さないための政治的責任だ」と強調しました。