2014年10月18日(土)
法人税
大手ほど低い負担
佐々木氏 研究には6兆円減税
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日本共産党の佐々木憲昭議員は17日の衆院財務金融委員会で、安倍晋三首相や経団連が持ち出す「日本の法人税率はまだ高い」との主張を批判し、研究開発減税などの優遇税制で約6兆円も減税していること、資本金が大きい企業ほど法人税負担が低くなることを政府資料で明らかにしました。
2012年度実績に基づいて試算した財務省資料によると、優遇措置が無い場合の法人税推計額は16・2兆円程度で、実際の法人税負担額は10・4兆円にまで軽減しています。佐々木氏は、国税庁資料により、資本金100億円を超える大企業では法人税負担が20%前後、各企業の決算を合算することができる連結納税グループ企業では10%台にまで低下していると指摘。減税が大企業に集中していると批判しました。
佐々木氏は、経団連会長が経済財政諮問会議で「法人実効税率を真水で2%下げよ」と求めていることにふれ、「財界の要望を際限なく受け入れ、法人税を下げる必要はない」と主張しました。麻生太郎財務相は「実際の法人税はGDP(国内総生産)比で見ると他国に比べて特段高いわけではない」と答えました。
佐々木氏は、安倍内閣が法人税減税の財源として、外形標準課税を強化し赤字の中小企業にも課税対象を広げようとしていることに言及。「消費税が8%に増税され、中小企業の経営は大変なのに、さらに外形標準課税を強化されたら、倒産・廃業が続出する」と批判し、やめるよう求めました。