2014年10月18日(土)
無利子化と給付制を
奨学金 宮本氏、政府に迫る
衆院文科委
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日本共産党の宮本岳志議員は17日の衆院文部科学委員会で、党の政策提言「学生が安心して使える奨学金に――奨学金返済への不安と負担を軽減するために」を示し、有利子奨学金の無利子化と給付制奨学金の創設を政府に求めました。
宮本氏は、下村博文文科相が近著や10日の同委員会で「2020年のビジョン」として「家庭の経済状況や発達の状況などにかかわらず、意欲と能力のあるすべての子供・若者が質の高い教育を受けることができる社会の実現」に触れていることを指摘。奨学金を借りると学部平均で300万円、大学院博士課程まで進学すれば1000万円もの借金を背負って社会人のスタートを切ることになる現状について、認識をただしました。下村氏は、奨学金返済が「大きな重みになっている」と表明。「年間1000億円程度の予算で有利子奨学金の利子分を負担し、全員に無利子化が実現できる」との追及には、明確な答弁を避けました。
宮本氏は、来年度予算の概算要求に「給付制奨学金」を盛り込んでいないことを批判。文科省が導入を検討する「より柔軟な所得連動返還型奨学金」についても、「年収300万円以下は返済猶予」という現行制度を踏まえて、年収300万円以下の層から無理に返済させることがないよう求めました。