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2014年10月17日(金)

外形課税拡大を批判

参院委で大門氏 中小企業への負担強化

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(写真)質問する大門実紀史議員=16日、参院財政金融委員会

 日本共産党の大門実紀史議員は16日の参院財政金融委員会で、政府が検討している法人税の外形標準課税の拡大は、巨大企業への優遇措置を放置して赤字の中小企業への課税を強めるものだと批判しました。

 外形標準課税は賃金や資本の額に応じて課税するもの。所得への課税と異なり赤字企業も負担を求められます。現在は資本金1億円以上の企業が対象ですが、1億円未満の中小企業にも拡大することが検討されています。

 大門氏は「経済産業省も中小企業も反発しているのに、総務省はまだ選択肢の一つと考えているのか」とただしました。二之湯智(にのゆ・さとし)総務副大臣は「地方経済を支える中小企業の役割も含めて検討する」と答えました。

 大門氏は、製造業では資本金3億円までが中小企業と規定されており、「製造業の中小企業はすでに外形標準課税の対象にされている」と指摘。他方で、資本金1000億円以上の巨大企業に対しては資本に課税する「資本割」への圧縮措置があり、941億円もの減税効果になっていると告発しました。

 大門氏は「資本金1億円以上の企業への外形標準課税拡大でも、巨大企業への優遇を放置して赤字の中小企業への課税を強化することになる」と批判。麻生太郎財務相は「地方に多い中小企業にどかんと負担がいく外形標準課税の比率を高めるのはいかがなものか」と答弁しました。

銀行税の検討を提起

大門氏

 日本共産党の大門実紀史議員は16日の参院財政金融委員会で、見かけ上の利益を圧縮して税負担を免れている銀行に「銀行税」の導入を検討すべきだと提起しました。

 銀行税は安全資産を除外して投機的資産に課税するもので、外形標準課税の一種。イギリス、ドイツ、フランスでは投機的行動の抑制などを目的に導入されました。

 大門氏は、赤字企業にも課税する外形標準課税には原則的に反対だとしつつ、「所得や収益への課税だけでは担税力に応じた負担とならない業種では必要な場合もある」と主張しました。6月の政府税制調査会のとりまとめに銀行税導入の「可能性も検討すべきである」と書かれたことを指摘し、財務省の認識を問いました。

 佐藤慎一主税局長は「まずは現行制度の中での見直しが先決。その先の課題」と答弁。麻生太郎財務相は「いろんな財源の一つとして議論すべき課題だ」と述べました。


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