2014年9月15日(月)
カジノおことわり
ギャンブル依存実態語る
秋田でシンポ 弁護士・大門議員ら発言
秋田県で多重債務問題対策に取り組んでいる「秋田なまはげの会」(会長・近江直人弁護士)は14日、秋田市内で、カジノ誘致とギャンブル依存症を考えるシンポジウムを開き、120人を超える市民がつめかけました。
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秋田では、90年代から「秋田にラスベガスを」と呼び掛けてきた民間団体に加え、この数年、秋田商工会議所が本腰を入れ、同市内へのカジノ賭博場誘致をねらう動きが進んでいます。
近江会長は「ギャンブル依存症は多重債務の大きな原因になっている。カジノ推進派は『地域振興につながる』というがそれでいいのだろうか」と問題提起。秋田弁護士会の加藤謙会長は「このシンポを県民、市民の運動につなげたい」とあいさつしました。
秋田アディクション(嗜癖=しへき)問題を考える会の佐藤光幸代表が、ギャンブル依存症の実態と回復の困難さを語りました。
パネルディスカッションでは、日本共産党の大門実紀史、無所属の糸数慶子の両参院議員、ジャーナリストの寺田麗子氏らが討論。
寺田氏は、韓国やマカオのカジノで風俗の悪化や地域経済の衰退を招いている実態を示し、「カジノはブラックホールのようなもの。地域を全部吸い込んでしまう怖さがある」と発言。糸数氏は、各地のカジノの視察経験から「世界をまわってみても、カジノは胸を張って堂々と子どもにいえるような仕事ではない」と語りました。
大門氏は「カジノ推進派は『経済効果』というが、関連業界が自分のもうけを考えているだけ。利権がらみの賭博場解禁を許すかどうかが問題の本質だ」とのべました。
弁護士の虻川高範さんがまとめで「地に足の着いた議論で問題点が明らかになりました。私たちはカジノを『お・こ・と・わ・り』です」とユーモラスにのべると、会場からは爆笑が起こりました。