2014年8月30日(土)
軍事費の概算要求
九州・南西諸島で軍備強化
佐賀オスプレイ配備109億円
29日に決まった2015年度軍事費の概算要求は、安倍内閣が昨年末に策定した「防衛計画の大綱」で示した大軍拡計画を初めて予算化するものです。中国の脅威を口実に九州・南西諸島方面で新たな軍備強化策を次つぎと打ち出す一方、憲法破壊の集団的自衛権容認と一体に日本を「戦争できる国」へとつくり変える重大な内容です。
佐賀、長崎の両県を米海兵隊のような敵地上陸作戦部隊の一大拠点とすべく、190億円を計上しました。佐賀空港への自衛隊オスプレイ配備や米軍オスプレイの訓練拠点整備に向け、用地取得費など約109億円、長崎県佐世保市崎辺地区への水陸両用車部隊の拠点整備に約24億円、同市の陸自相浦(あいのうら)駐屯地への「水陸機動団」関連施設の整備・拡張に約57億円を盛り込みました。
与那国島(沖縄県)には沿岸監視隊の新編に向け2億円、奄美大島(鹿児島県)には警備隊などを配置するため34億円を計上。
那覇基地(沖縄県)のF15飛行隊も2個に増強し、第9航空団に格上げします。
尖閣諸島など南西諸島での軍事衝突の際に物資や兵員に加え、オスプレイや水陸両用車も積んで戦地への大量輸送を可能にする強襲揚陸艦の導入に向けて調査費(500万円)を初計上。民間大型フェリーも南西諸島への自衛隊輸送に軍事利用するため、新たな委託制度にも着手します(354億円)。