2014年8月13日(水)
朝鮮人連行「強制的に」隠し
長野市に復元求める 共産党
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長野市が「松代(まつしろ)大本営地下壕(ごう)」入り口に設置した説明看板の朝鮮人労働者が工事にかかわった部分中、「強制的に」の表記をテープで覆っている問題で、日本共産党市議団(野々村博美団長)は12日、加藤久雄市長あてに抗議、文言を元に戻す是正を求めました。
同工事は、太平洋戦争末期に天皇など権力の中枢機関を移すため行われました。強制連行があったことは、『長野市誌』(第6巻)や『松代町史』なども記載している歴史的事実です。戦争の記憶・記録を後世に伝えようと市民的運動もあり保存され、公開されてきました。
市側は削除に至った経過を説明。かねてからメール・電話で抗議があったため、検討した結果、見学者に配るパンフは昨年4月分から4文字を削除したものに改変。説明看板も昨年8月にテープで覆ったと述べました。
要請には樋口博副市長らが応じ、市側は「テープを貼るなどお粗末で、対応が甘かった」と認め、「庁内の検討会で『長野市誌』を基本とする新たな説明板を掲出する」と答えました。
党市議団は「強制があったことは、市誌にもある歴史的事実。『強制的に』の削除は歴史的事実を曲げ、否定することになる。誤解を与え続ける。テープはすぐにも外すべきだ」と抗議しました。