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2014年8月4日(月)

米倉さん学童疎開語る

70周年講演 憲法朗読“戦争二度と”

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(写真)学童疎開を通して戦争の悲惨さを語り合う参加者=3日、東京都品川区

 東京都品川区で3日、俳優で演出家・画家の米倉斉加年さんを講師に迎えて、「学童疎開70年記念講演会」が開かれました。会場の品川歴史館は、集団・縁故疎開を体験した高齢者ら100人以上の参加者で埋まりました。学童疎開資料センターが開設1周年を記念して催したもの。70年前の1944年8月4日、集団学童疎開の第1陣が品川駅を出発。以後、四十数万人の子どもたちが移送されました。

 同センターの小林奎介代表は、「疎開体験者の平均年齢は80歳前後に達しましたが、黙っていたら、この体験が再び起こる可能性が出てきました」と指摘。疎開体験を発掘し次世代に継承する意義を強調しました。

 米倉氏は、知人を頼る縁故疎開や「いじめ」などの体験を紹介。参加者との質疑では、疎開中に両親を亡くした戦災孤児の悲惨さが浮き彫りになりました。

 最後に米倉氏は、自身の絵本『おとなになれなかった弟たちに』を朗読して、栄養失調で亡くなった弟と母の悲しみを語り、「私たちは二度と戦争をしないという決心をして憲法ができました…戦争をしないたがをはめた国、それを政治家が守るために憲法があるんじゃないのか」と続けました。憲法前文と9条を読み上げて話を終えると、参加者は大きな拍手で応えました。

 疎開体験者の母と参加した女性(34)=小学校教員=は「“いつも飢えていた”という母の体験を聞いて育ちました。今担任している子どもたちは飢えを知りません。しっかり想像できる力をつけたい」。母親(74)も「戦争だけは、どんなことがあってもダメです。集団的自衛権、とんでもない」。


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