2014年7月16日(水)
オスプレイ 米に帰れ
飛来強行 各地で抗議
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オスプレイ飛来強行 厚木・富士
米海兵隊普天間基地(沖縄県宜野湾市)配備の垂直離着陸機MV22オスプレイ1機が15日、厚木基地(神奈川県大和市、綾瀬市)を経由してキャンプ富士(静岡県御殿場市)に飛来し、抗議行動のなか着陸を強行しました。人員輸送を理由とする飛行ですが、東日本への飛来は今回が初めて。米軍は同型機による本州上空での低空飛行訓練を計画しています。
飛来強行は、厚木基地を拠点にオスプレイが参加する米軍の訓練や演習を東日本全域に拡大する危険な動きの一環です。
オスプレイは午後3時23分、基地北側から回転翼を真上に向けたヘリモードで現れ、26分に基地の滑走路中央に着陸。「ダッダッダッダッ」とプロペラ音が響くなか、「帰れ」コールが市民から起こりました。同機は給油後、午後4時半に静岡県のキャンプ富士に向けて離陸しました。
抗議・監視行動に取り組んだ大和市平和委員会の蒲谷俊郎事務局次長は「住民や自治体の反対を押し切ってオスプレイを飛来させたことは、米側が日本を植民地のように扱っていることを浮き彫りにした」と話していました。
緊急集会に400人
神奈川・大和
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米海軍厚木基地(神奈川県綾瀬、大和両市)への米軍垂直離着陸機オスプレイ飛来に抗議する「オスプレイ来るな!緊急集会」が15日、大和市内で開かれました。炎天下、400人が参加し、「オスプレイは来るな」と基地周辺をデモ行進しました。
主催者を代表して泉水令恵(よしえ)さん(新日本婦人の会県本部会長)が「オスプレイは来るな、沖縄の普天間基地の配備も反対の世論を大きく広げていこう」とあいさつしました。
日本共産党の田村智子参院議員と全労連の大黒作治議長が連帯のあいさつをしました。
田村氏は、国は飛来中止の国民の立場に立っていないと批判し「日本全国で一致団結して、日本にオスプレイはいらない、私たちは戦争する国にはならないとの声をあげていこう」と訴えました。
綾瀬市の笠間城治郎市長が「(集会は)基地周辺に暮らしている住民の気持ちを代弁するもの」と、オスプレイが厚木基地へ飛来することのないよう、国や米軍に強く働きかけていくと表明するメッセージを寄せました。
基地のすぐそばに住む女性(74)は「今日は非常に怒っています。安倍首相に住民の気持ちを少しでも分かってほしい」と話しました。
住民の会が監視
静岡県
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米海兵隊普天間基地(沖縄県宜野湾市)配備の垂直離着陸機MV22オスプレイ1機が15日午後4時47分ごろ、米軍キャンプ富士(静岡県御殿場市)に初めて飛来しました。
静岡県小山町北郷地区での複数の目撃情報によると、オスプレイは米軍キャンプ富士や隣接する自衛隊演習場の上空に入る前、市街地ですでにヘリコプターモードで飛行していました。
「キャンプ富士に入る前にヘリモードに切り替わっていたということは、基地の外での飛行モードの変換はしないという約束への違反だ。今までのヘリとは全く違うものだ。防衛省は人員輸送と言っている。関係市町も反対している『訓練』は絶対に許されない。18日の飛び立つ日までしっかり監視していく」――。「東富士へのオスプレイ飛来・配備・訓練に反対する御殿場・裾野・小山の住民の会」の渡辺希一事務局長はこう力説しました。
御殿場市の若林洋平市長は記者団に「着陸できるかどうかを確かめることが目的と米軍側が説明した」と語りました。
基地周辺住民の男性(72)は「危険なものはできればきてほしくない。1度くれば何度もくることになるのではないか…。これから集団的自衛権で若者の命も脅かされるのも心配だ。いずれも反対している共産党には頑張ってほしい」と話していました。
「住民の会」や県平和委員会は午前9時から監視行動を始めました。