2014年6月21日(土)
内閣を国会の上に置く
共産党反対 秘密国会法案が成立
秘密保護法の年内の施行をめざし、戦後初めて衆参両院に常設の秘密会を設置して国会を政府の秘密保護体制に組み込む「秘密国会法案」(国会法改定案)が20日の参院本会議で強行採決され、自民、公明の賛成多数で可決・成立しました。日本共産党は反対しました。
採決に先立つ反対討論で、日本共産党の仁比聡平参院議員は、「内閣の判断を国会の上に置いて、議会政治を壊すものだ。しかし、こんな暴挙で民主主義を壊せるものではない」と述べ、法案に強く抗議しました。
仁比氏は、法案の問題点について、新設する秘密会(情報監視審査会)に特定秘密を提出するかどうかは内閣の判断▽国会職員にプライバシーを洗いざらい調査する「適性評価」を持ち込む▽国会議員の特定秘密漏えいが疑われた際、根拠資料すら明かさずに除名を含む懲罰の対象とする―と指摘しました。
この日の参院議院運営委員会の質疑では、秘密会の事務局の構成や国会内につくる審査室の防護措置といった法案の重要な柱が定まっていないことが露呈。提案者の自民党議員が答弁できずに「法案成立のあかつきには検討」を連発し、衆院で法案に賛成した、みんなの党からも「審議にならない」の声が上がりました。
審議は衆参の議院運営委員会でそれぞれ、わずか7時間。参院は採決前日の19日に審議入りし2日間の審議となりました。拙速な進行で参院では20日の委員会に参考人を呼べず、参考人質疑が中止になりました。