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2014年6月13日(金)

国は積極的な役割を

平和への権利国連宣言 井上氏迫る

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(写真)質問する井上哲士議員=10日、参院外防委

 日本共産党の井上哲士議員は10日の参院外交防衛委員会で、今年の国連総会での採択に向けて議論されている「平和への権利国連宣言草案」について取り上げ、日本政府が採択の妨害をやめ、国際法典として確立するように積極的役割を果たすべきだと求めました。

 井上氏は、平和への権利は憲法前文の平和的生存権の理念とも重なるものだと強調。中心的な内容である、紛争や災害、貧困などの恐怖と欠乏からの自由を目指す「人間の安全保障」について、日本政府も支持してきたと指摘しました。

 そのうえで井上氏は、日本が米国とともに昨年6月の国連人権理事会で「平和への権利促進決議」に反対したことを批判。岸田文雄外相は「平和への権利と人権の関係について各国間で共通理解が形成されていない。議論のうえで対応を決めたい」と答弁しました。

 井上氏は、米国が「平和の課題は国連安保理のテーマだ」と主張していることを示し、「大国が(武力行使の)手を縛られたくないと反対する流れに日本も同調するのか」と追及。安倍晋三首相が集団的自衛権行使を認める理由に平和的生存権を持ち出したことに触れ、「まったく逆だ。日本は(平和への権利の)国際的な共通認識が広がるように積極的な立場を取るべきだ」と批判しました。

 「平和への権利」とは、一人ひとりが平和のうちに生きる権利を国家や国際社会に要求できる権利。2003年のイラク戦争の反省から、制定を求める国際的キャンペーンが始まりました。国連人権理事会は08年以降、「促進決議」を5回採択。今月末から宣言草案を審議する第2回作業部会が開かれます。


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