2014年6月11日(水)
秘密法の監視機関設置 断固反対と 佐々木氏
衆院審議入り
自民、公明の与党は10日、秘密保護法にもとづき国会に「情報監視審査会」という秘密会を設置する国会法改定案の提案説明を衆院議院運営委員会で行いました。11日から質疑に入り、今週中に衆院を通過させ、今国会で成立させる構えです。
日本共産党の佐々木憲昭議員は、委員会に先立つ理事会で「戦後はじめて国会に常設の秘密会をつくり、憲法の保障する国政調査権に制約を加える極めて重大な法案だ」と指摘し、「会期末に短時間で押し通すことは許されない」と徹底審議を要求しました。
「情報監視審査会」は、委員8人で構成され、審議内容も会議録もすべて非公開です。担当国会職員には「適性評価」(身辺調査)が義務づけられ、電波傍受を遮断する防護された会議室を設けることまで定めています。秘密会で知った秘密を漏らした議員を懲罰にかけ、除名処分ができるようにする規則改定も盛り込んでいます。
提案者の自民、公明両党は、「政府の特定秘密の運用を監視するため」と説明していますが、秘密保護法が前提であり、秘密指定した大臣が「我が国の安全保障に著しい支障を及ぼすおそれがある」として拒否すれば、秘密を提供させる強制力はありません。国会に政府の秘密を漏らさない体制をつくるものであり、政府監視とは逆に、憲法が保障する国会の国政調査権を制約し、議員の発言を監視する体制をつくるものにほかなりません。
同委員会では、民主・維新・結い3党提出の国会法改定案も同時に審議されます。与党と民主党などは11日の質疑に続き、12日午前の参考人質疑、午後の森雅子秘密保護法担当大臣出席の質疑などの日程で合意しています。