2014年3月22日(土)
少年法「改正」を批判
非行問題全国交流集会開く
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第14回「非行」を考える全国交流集会が21日、千葉県柏市内で開かれ、全国から親や教師、施設職員、司法関係者ら約250人が参加し交流しました。「非行」と向き合う親たちの会(通称「あめあがりの会」)などが毎年実行委員会をつくり開いているものです。
全体集会では元裁判官で弁護士の多田元(はじめ)さんが講演。十数年前に少年院を出た男性が非行から立ち直った経験を語りました。
多くの少年事件を担当してきた多田弁護士は「事件を起こした少年は育ちの過程でさまざまな傷を負った被害者でもある」とのべ、殺人を犯した少年の約47%がいじめの被害を受けたという調査結果(「98年犯罪白書」)を紹介。「自分の存在と価値が大切にされ自己肯定感を回復していくなかでこそ、子どもは反省と責任を自覚して償いもできるように成長していく」と語りました。
また、厳罰化が進められようとしている少年法「改正」問題にも言及し「過ちの結果だけを責められるもとでは、少年は心を閉ざし、被害者への共感や本当の反省が不可能になってしまう」と、法「改正」を批判しました。
集会は22日も続き、「薬物と青少年」「若者と自立」など11テーマの分科会が開かれます。