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2014年1月23日(木)

主張

通常国会開会へ

秘密保護法廃止の声で包囲を

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 沖縄県名護市長選に続く東京都知事選の告示(23日)、大幅賃上げがかかった国民春闘のスタートなどあわただしい日程のなか、第186通常国会が24日から始まります。通常国会は、今年度(2013年度)の補正予算案と来年度(14年度)の予算案が審議される国会ですが、昨年末の臨時国会で国民の目、耳、口をふさぐ秘密保護法が強行成立させられたのをうけ、冒頭からこの問題での激突が予想されます。日本共産党は、秘密保護法の廃止法案を提出します。国会召集日には国会周辺と全国で、国会を包囲する集会やデモ、宣伝などの行動が予定されます。

許されない違憲の立法

 昨年12月6日、国会を取り巻く「秘密保護法案廃案」の声と、国会内での「採決強行反対」の声を踏みにじって、自民・公明の与党の手で強行成立させられた秘密保護法は、憲法が保障する国民の「知る権利」を踏みにじり、基本的人権をじゅうりんする憲法の根本原則に反する法律です。「国家安全保障会議(日本版NSC)」設置法と一体になった、日本が海外でアメリカといっしょに「戦争する国」になるための法律で、憲法の平和原則をも踏みにじるものです。

 もともと憲法違反の法律は、制定し、存続すること自体が許されません。憲法98条に、憲法は「国の最高法規」であり、「その条規に反する」法律は「その効力を有しない」とあるとおりです。秘密保護法は、「行政機関の長」が「安全保障に支障がある」外交、防衛などの情報を勝手に「特定秘密」と指定し、それを漏らした公務員やそれを知ろうとした国民を厳罰に処するというものです。国民の「知る権利」を侵害し、憲法を踏みにじる法律であるのは明らかです。

 しかも、自民・公明の与党は憲法を踏みにじるその秘密保護法を、衆院でも参院でも満足な審議をおこなわず、強行に次ぐ強行で成立させました。国会審議では「修正」の議論をすすめた一部の党でさえ採決反対を主張し、安倍晋三首相でさえ秘密保護法が成立したあと、「説明」が不十分だったと言い出す始末です。法案の中身からだけでなくその審議のすすめ方から見ても、秘密保護法の成立に道理がなかったのは明白であり、採決は撤回、法案は提出にさかのぼってやり直してしかるべきです。

 政府は秘密保護法施行の準備を進め、年内には施行しようとしていますが、憲法に反する法律の施行は許されず、撤廃する以外にありません。政府が「特定秘密」を指定する「基準」などを検討するとして設置した「諮問会議」は、「基準」を決めるだけで個別に指定の是非を検討するわけでもなく、何の歯止めにもなりません。このまま秘密保護法の施行を許せば重大な禍根を残すことは明らかであり、秘密保護法施行の準備は直ちに中止すべきです。

「秘密法ノー」の意思示す

 秘密保護法の制定に反対する世論と運動は、労働者、法曹関係者、作家、ジャーナリスト、文化・芸術関係者などに急速に広がり、国民の平和と民主主義を守るエネルギーの強さを示しました。

 秘密保護法の強行成立後もその撤廃を求める運動は広がり続けています。通常国会召集日の国会包囲行動を成功させることは、秘密保護法を絶対に認めない意思を示すものとしてきわめて重要です。


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