2013年11月18日(月)
子の虐待死どう防ぐ
親支援の必要性も
東京・市民集会
NPO法人児童虐待防止全国ネットワークは17日、「子どもの虐待死を悼み命を讃える市民集会」を東京都内で開き、市民ら250人が集まりました。
この集会は、子どもの虐待死を防ぐために一市民として何ができるかを考え合おうと、同ネットワークが2003年から毎年開催しているもの。12年の虐待死99人(厚生労働省)のうち、報道された68人の子どもの名前(判明分)と、「生後すぐに遺棄」「しつけのため暴行され死亡」など、死の事情が読み上げられました。
児童精神科医で東京都立小児総合医療センター副院長の田中哲さんと、同ネットワーク理事で児童養護施設東京家庭学校校長の松田雄年さんがトークセッション。田中さんは、「社会が子どもを育てる力が弱くなっている」と指摘し、虐待は社会の問題であり、社会が一番弱い立場の人を気にかけるかどうかだと訴えました。松田さんは、児童養護施設や児童相談所の一時保護施設に空きがないために、虐待されてきた家庭にそのまま戻らざるを得ない子どもたちがいるなど施設の現状を語り、虐待をしている親への支援の必要性を訴えました。
参加者は集会後、日比谷公園までパレードしました。