2013年8月11日(日)
よりよい子育てへ連帯を
横浜市 保育合研に5000人の熱気
保育者、保護者、研究者らが保育について語り合う第45回全国保育団体合同研究集会(主催・同実行委員会)が10日、横浜市で始まりました。3日間の日程です。初日の全体会には会場の横浜アリーナをぎっしり埋める5000人以上が参加しました。政府が、公的保育を大幅に縮小する新制度の具体化をすすめている今、子どもの権利を最優先に、よりよい保育・子育てのために手をつなごうと熱気がみなぎりました。
開会は神奈川の保育園児約600人による「龍舞〜輝く瞳 未来へ〜」が披露され、子どもたちの元気な姿が感動をよびました。
オープニングフォーラムでは現場から4人が報告。東京都杉並区の荻窪北保育園の園長、堤崎栄造さん(59)が、待機児の親たちが集団で区に異議申し立てをした運動と、その親たちと共同した認可保育園増設運動を語りました。「『保活』のライバルとしてみるのではなく、共同・連帯の輪を広げ、子育てをしていこう」と呼びかけました。
さいたま市の阿部一美さん(34)は、2011年、やっと入れた認可外保育施設で1歳半の娘を亡くしました。「保育所の基準は子どもの命に直結する」と訴えます。今年、市議会に提案された認可保育所の面積基準を緩和する条例案を撤回させることができたことを報告し、参加者から拍手が起こりました。
保育合研に参加することで元気をもらっているという香川県の保育士(23)は「新制度の問題を学び、保護者や周りに知らせていきたい」と感想を語りました。
11日は、横浜・相模原の両市で分科会や講座、シンポジウムが、12日は横浜市で全体会が開かれます。