2013年7月7日(日)
沖縄・大量の避妊具出土
報道に相次ぎ反響
「軍の管理売春の証拠」
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旧沖縄守備軍第32軍司令部配下の部隊などが使用した津嘉山北地区旧日本軍壕(ごう)群跡(沖縄県南風原=はえばる=町)から出土した、軍支給品と見られる大量の男性用避妊具(6月23日付既報)。同県内の沖縄戦研究者から「初めて知った」との声や、「日本軍による管理売春を裏付ける強い証拠」(本紙ホームページへの投稿)などの反響が相次いでいます。
南風原町史の「(避妊具は)木箱に梱包(こんぽう)された状態で壕内に保管されていたと思われる」との記述に注目、「文献や法廷での証言だけでなく考古学的な資料も出てくるとは」と高い資料価値を指摘する投稿もありました。
第32軍は一時、同町津嘉山に司令部を設置。しかし米軍の本格的な空襲など戦況の悪化で首里に移動しました。昨年2月、沖縄県は首里の司令部跡の説明板から「従軍慰安婦」「住民虐殺」の記述を削除、県民の強い反発を受けました。沖縄からの投稿者は「現地(首里の壕跡)で勉強会を開いたが、これはやはり継続して取り組まなければ」と感想を寄せています。
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元南風原町長の金城義雄さん(77)は、本紙の取材に体験を踏まえていいます。「軍施設の壕近くには慰安所があった。子どもたちが、近くのゴミ箱から避妊具を拾い出し、風船のように膨らませて遊んだ記憶がある」(山本眞直)